包装リースだより
包装リースだより(2015年11月号)
2015年11月15日
リース業界の現状と展望と弊社の取り組み
日本にリース会社が初めて設立されたのは、昭和38年(1963年)ですが、およそ半世紀が経過したことになります。その間に、リースは設備投資資金の調達手段の中で、自己資金・借入資金に続く手段として定着しました。
リースによる設備投資額は、民間設備投資(内閣府調査)に占める割合として、ピーク時(2001~05年)は10%を超えるものとなり、現在(2014年)でも、民間設備投資額69・4兆円(速報値)に対し4・4兆円の6・4%となっています。
リース設備投資額は、1996~97年と2005~06年には、7兆円を超えましたが、2007年の減価償却制度の改正では定率法の加速償却と1円までの償却が認められたこと、2008年のリース会計・税制の改正では、原則としてリース資産・債務を貸借対照表に表示するオンバラになったことから、特に大企業のリース離れを引き起こすこととなり、リースは減少しました。
しかしながら、中小企業において、通常のリース(所有権移転外リース)は賃貸借処理が認められ現在に至っており、導入に多額の資金が不要であること、実質的な機械の使用年数に合わせたリース期間を設定することにより最新の機械が導入できること、リース料は全額損金処理できること、保険付保や固定資産税納付など事務処理が大幅に軽減できることなどのリースメリットを享受していただいております。
リース事業協会が10月にまとめたリース需要動向調査では、2000年以降5年毎に約1万社を対象に郵送によるアンケート調査を実施、今回は15%の回答を得て概要を公表しています。
これによると、リース利用率は90%を超え、今後もリースを利用する企業は67%となっています。リース会社の選択基準(複数回答)は「照会対応や契約事務などが迅速」が49%、「取引条件が有利」が48%、「リースに関するアドバイス」が43%、メーカー・ディーラーからの紹介」が19%となっています。
リースに関する有用な情報・アドバイスの中では「リース物件の保守・サービス」が52%、「リース物件の廃棄処理」が38%、「リースの優遇税制・補助金制度」が35%、「必要とする機械設備に関する情報」が19%となっています。
また、今後リースを利用しない理由の中に「リースでは設備の改造に支障がある」をあげた企業が9%ありました。弊社としては、独自メニューの「改造・オーバーホール機のリース」や「定期点検付メンテナンスリース」等をより積極的に進めるなど包装専門力を意識し、アンケート結果を踏まえた対応を今後とも心掛けて参ります。