1 計量機/計数機
計量機
物品の量をはかって、これを規定の単位で表示する機械。質量(重量)式と容量式とに大別する。包装用の計量機は、被包装物をあらかじめ設定された量に仕分ける定量供給装置の役割を果たすものである。
質量(重量)式の基本原理は天秤であり、桿のバランスをとり計量するが、電子技術をとり入れて、粉・粒体、ばら小もの、塊・棒状物、その他不定形物へと広範囲の対応ができるようになっている。
容量式は液体、粉・粒体、ばら小ものなどに使われ、口と底とに交互に開閉する弁を備えた計量カップ方式、ピストンとシリンダによる方式、定流量のコンベヤとタイマによる方式、などが使い分けられている。
また、近年ではコンピュータを駆使した組み合わせ計量方式のスケールが注目を集め、各市場で活躍している。
計数機
一般には、送り込まれた信号を記憶して、その数を表示するものが計数機である。包装機械としての計数機はあらかじめ決められた充てん量の計数をして、包装機械への供給を行う定数供給機の役割を果たすものをいう。
機械の種類
(1)質量(重量)式計量と組合せ式計量機
(1)の図は質量(重量式)計量機または組合せ式計量機と包装機械を連動して計量袋詰め包装する機能を表したものである。
計量機の原理は上記に記載のとおりであるが、計量機に連動して使用される包装機械は、既製の袋に被包装物を充てんし、袋口を密封する給袋式充てん包装機またはロール状のフィルムを製袋しながら被包装物を充てん密封する製袋充填包装機(縦型製袋充てん包装機<縦型ピロータイプ包装機>)、三方・四方シール包装機、スティック包装機等である。
従って、計量機の機能は被包袋物を100g、1kg等にはかり、包装機械に定量供給することである。
- A. 質量(重量)式計量機
- 主な用途(使用例):米、麦、大豆等の豆類、砂糖・グラニュー糖、コーヒー豆、肥料、飼料、化学調味料、カット野菜、もやし、きのこ、梅干し、ペットフード、漬物、種子等
- B. 組合せ式計量機
- 主な用途(使用例):ピーマン、じゃがいも、ピーナツ、きのこ類、カット野菜、里芋、漬物、ウインナ、ミートボール、チーズ、えび、スナック菓子、米菓、包装飴、ポテトチップス、冷凍食品、ペットフード、ボルト、釘、ペレット等
(2)計数充てん機
(2)の図は錠剤、カプセルの製品等を1個ずつカウントしながら、びんに50個あるいは100個等の単位に充てんする計数機を表したものである。計数機には、錠剤、カプセル等を計数充てんするタイプとボルト・ナット等の機械部品等を袋に詰める計数充てん機が代表的な機械である。
計数機には枚葉紙の枚数をカウントする計数機もある。
- A. 錠剤・カプセル計数充てん機(定められた単位(100個等)に錠剤・カプセルを数えながら、びんまたは袋に充てんする機械)
- 主な用途(使用例):錠剤、カプセル等
- B. 工業部品用計数充てん機(定められた単位(100個等)にボルト、ナット等の部品を数えながら袋・箱等に充てんする機械)
- 主な用途(使用例):ボルト、ナット、釘、種子、冷凍食品(ミートボール、シュウマイ等)、その他機械・電気部品等
- C. 紙の枚数をカウントする計数機(枚葉紙の枚数を数え、または紙オムツ等を定められた単位(10枚等)に計数し、集積する機械)
- 主な用途(使用例):枚葉紙、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、紙オムツ、新聞等
(3)計量袋詰機
米、セメント、飼料等をオーガー充てん機またはロードセルを組み込んだ電子式の計量装置により定量を取り出し、袋に充てん・密封する機械である。
本機の特徴は、計量装置と袋詰機が一体化した構造になっており、製袋されたチューブ状の包装材料に顆粒・粉末状の製品を1~20kgまでの単位まで計量・袋詰め包装ができる。
主な用途(使用例):米、麦、セメント、消石灰、ココア、小麦粉等
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