6 小箱詰機
小箱詰機は板紙の小箱を成形し、これに1個または数個の個体を挿入し、フラップを折りたたんで差し込みあるいはのり付けする機械である。サックマシンで箱の胴貼までしたものを供給するタイプが最も多く、横方向に被包装物を挿入するものを横型小箱詰機、縦方向のものを縦型小箱詰機とした。ブランクシートから直接内容物を芯にして箱を成形、接着するタイプをラップアラウンドカートナーという。
間歇移動式でその停止時に内容物の挿入を行うものは高速化がむずかしいため、連続移動中に挿入、フラップ折、差し込みあるいは接着の工程を完了するものがほとんどである。なお小箱を縦に保持して搬送し、ここへ直接手作業で物品を挿入するようにした半自動機もある。
小箱詰機の機能を十分に発揮させるためには、小箱の適合性が重要な条件である。原紙の品質、筋線・破線の強さと位置、漉目の向き、のりもれ、貼り曲り、のり付け強度、折返し角度、保管方法、含水率など細部について細心の注意を払う必要がある。特にこの点をあげたのは、フィルム材などと異なり、包装材料の二次加工(製箱)の工程が多く、ちょっとした不注意からトラブルになる危険性があるためである。
機械の種類
(1)横型小箱詰機(横型カートナー)
(1)の図は、あらかじめ作られた小箱に固形石鹸、横ピロー包装機で集積包装した錠剤のシートを、帯で10シート等の単位に胴巻きされたものを平面で小箱に押し込み、フラップを差し込む横型小箱詰機(横型カートナー)の動きを表したものである。
主な用途(使用例): 固形石鹸、錠剤・カプセルシート、チューブ入り製品、加工食品(レトルト食品等)、冷凍食品、キャラメル、ガム、チョコレート、日用品、文房具、化粧品等
(2)縦型小箱詰機(縦型カートナー)
(2)の図は、あらかじめ作られた小箱に、びん等を小箱の上部より充てんし、小箱のフラップを差し込む縦型小箱詰機(縦型カートナー)の動きを表したものである。
主な用途(使用例): びん詰め医薬品、ドリンク剤、加工食品(レトルト食品等)、日本酒、菓子、化粧品、日用品等
(3)ラップアラウンドカートナー
(3)の図は、成形(打抜き)されたシート状の板紙の上にかん等の被包装物を乗せ、包み込むラップアラウンドカートナーの動きを表したものである。
主な用途(使用例): かん詰め製品、固形医薬品、ハップ剤、化粧品、レンズ付カメラ、湿布剤、CD、乳製品等
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